金継ぎのご依頼

金継ぎつぎのばでは、本漆を用いた伝統的な金継ぎによって、器を修復しています。
その際に大切にしているのは、その器が辿ってきた物語に耳を傾けることです。
いつ、どこで手にした器なのか。
どのような時間をともに過ごしてきたのか。
なぜ今も手放すことができないのか。
ご依頼主様との対話を通して器の背景をうかがいながら、その器らしさと修復の痕跡が調和するよう、一点一点丁寧に繕っています。
割れや欠けを、再び日常へとつながる景色へ。
金継ぎを通して、大切な器がこれからも新たな時間を刻んでいけるようお手伝いできれば幸いです。


ご依頼の流れ

※下の「ご依頼にあたってのお知らせ」も必ずご確認ください。

① 仮お見積もり

CONTACTフォームより、以下の必要事項を記入の上お問い合わせください。
1. お名前
2. ご連絡先(電話・メール・お住まいの地域)
3. 依頼品の情報
(1)形状や用途 (例:カップ、飯碗、茶碗、丼、花瓶 等)
(2)素材(例:陶器、磁器、その他の素材)
(3)大きさ(例:直径cm×高さcm)
(4)破損状況(例:5片に割れている、縁に2cm×1.5cmと1cm×0.5cmの欠けが二箇所ある、水漏れする全長5cmのひびがある、など)
4. 差し支えなければ、依頼品に関するエピソードをお教えください。
-
いつ、どこで出会った器なのか。
-どのような場面で使われてきたのか。
-誰かとの思い出があるのか。 

器が辿ってきた時間やご依頼主様のお気持ちをうかがうことは、圖子が行う修復の大切な手がかりとなります。

お直しした箇所が器の景色の一部となり、これから先の時間とも自然に調和するよう、一点一点の修復に活かしています。
5. ご希望の加飾イメージがあればご遠慮なくお知らせください。
修理方針や加飾方法について対話を重ねながら決定させていただきますが、もしも加飾方法のご希望が事前にございましたらご遠慮なくお教えください(金・銀・色など)。ご依頼主様の思いを反映して、詳細な加飾方法を提案いたします。

これに、「修理を希望する器の写真」を必ず付けてお送りください。
※器の写真は、すべての破損部分が見えるように撮影してください。複数枚お送りいただいても構いません。

  • 1日〜3日程で「仮お見積書」およびアトリエの場所をお送りします。
  • 内容にご納得いただけましたら、器を浜松市内のアトリエに直接お持ち込みいただくか、お送りいただきます。


② 本お見積もり

  • 実際の器の状態、傷の大きさを計測し、「本お見積書」を作成しお送りいたします。修理に移って良いか否かをご判断いただき、ご連絡ください。この時点で修理を見送る場合は、器をお返しいたします。(本お見積もり後、修理をしない場合の器の配送料も、ご依頼主様のご負担にてお願いいたします)

③ 修理

  • 漆を用いた伝統的な金継ぎは、硬化と研磨を何度も繰り返しながら進めます。 器と向き合いながら一つひとつの工程を重ねるため、お返しまでには現在6か月以上のお時間をいただいております。
  • 破損の状態、また仕上げの方法によっては、さらに長くお時間をいただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

④ お直しした器のお返し

  • ご希望の返送場所に発送いたします。アトリエにて直接の受け渡しも可能です。
  • 厳重に梱包してお届けいたします。(梱包材には一部リサイクル材を使用させていただきます。予めご了承ください。)
  • 万一配送時に破損等が発生した場合の責任・補償は負いませんのでご了承ください。

⑤ お振込

  • お直しした器がお手元に届きましたら、内容をご確認の上、指定の振込先に修理費をお振り込みください。



ご依頼にあたってのお知らせ

①注意事項

  • 現在、陶器・磁器のお直しを受け付けております。木製品の場合はご相談ください。(ガラスの修復は受け付けておりません。)
  • 花器など長時間の浸水が想定されるものは、漆による補修強度が担保できない場合があります。また、土鍋など火器使用するものは繕うことができません。
  • 合成接着剤等で既に接着されている場合は、剥離作業が必要となり別途費用(2,000円〜)がかかります。接着剤の種類によっては除去できない場合もございますのでご相談ください。
  • お直しさせていただいた器は、インスタグラム等のSNSで紹介させていただく場合があります。掲載を希望されない場合はご遠慮なくお申し付けください。
  • 依頼品の配送料金、振り込み手数料については、ご依頼者様のご負担にてお願いいたします。


②繕い器の取り扱い
本漆と純金・純銀はじめ、自然の材料のみを使用して金継ぎいたします。お直し後の器は安心して飲食にご使用いただけます。
漆の性質上、修理した器は下記の取り扱いにご注意ください。

  • 電子レンジ、食器洗い乾燥機、オーブン、直火で使用しない。
  • 金属たわしや研磨剤、漂白剤は使用しない。
  • 乾燥、紫外線、長時間の水の浸け置きは避ける。
  • 衝撃を避け、優しく大切に扱う。


③仕上げの種類と料金のご案内
仕上げは、金粉・銀粉・プラチナ粉・色漆からお選びいただけます。

  • 銀は経年によって酸化し色が燻銀へと変化します。 
  • 色漆は黒・弁柄・朱・ベージュ(白)等様々な色がございます。こちらで器に合う色をご提案させていただけます。
  • 内側、外側で仕上げを変えることもできます。器の様子、ご予算と照らしてご検討ください。

金・銀は、丸粉もしくは消粉という二種類の粉からお選びいただけます。お見積もり時にご相談いただけます。
丸粉…細かな球体の金属粉。金属らしい艶やかな光沢。蒔いた後に漆を塗って固め、さらに研ぎ出す作業が必要なため、作業時間を長くいただきます。比較的強度があるため、日常使いの器の仕上げにお勧めしております。金継ぎつぎのばでは、「金継ぎ・銀継ぎ」をご希望の場合には、基本的にはこの「丸粉」を使用してのお仕上げを行なっております。
消粉…金箔を水飴と共に練り上げ攪拌・沈澱させて作る金属粉。しっとりと落ち着いたマットな輝き。金粉の中で最も微細で粉に厚みがないため、蒔いた後は研磨の作業は行いません。繰り返しの使用で剥がれる可能性があります。磨きの作業で傷が付くおそれのある素地や金彩のある器の仕上げに使用します。また、日常使いの器であっても消粉を使用した方が色合いや印象が器の表情に馴染むことがあります。その場合も、消粉をお選びいただけます。(プラチナは消粉のみ)

作業料金

お送りいただきました器の情報をもとに「仮お見積もり」を作成いたします。

※器との馴染みや調和を考慮して蒔絵や螺鈿等の装飾をあしらう場合は、別途料金がかかります。ご希望の場合はご相談ください。

具体的な金額については、お見積りの際にお知らせいたします。

お直し例

陶器のカップの縁の欠け
(約1cm×1cm)
仕上げ:金丸粉
6,100円

陶器皿割れ
(割れの長さ内外それぞれ30cm)
仕上げ:金丸粉(内)、白漆(外)
12,300円

磁器ティーポットおよび蓋のひび
(ひびの長さ内外合計54cm)
仕上げ:金消粉(外)、銀消粉(内)
8,200円

陶器湯呑みの割れと欠け
(割れの長さ内・外それぞれ35cm、欠け2.8cm×2.3cm)
仕上げ:金消粉(外)、黒漆(内)
18,500円

陶器小鉢割れ
(割れの長さの合計55cm)
仕上げ: 銀丸粉
9,250円

陶器中皿割れとひび
(割れの長さの合計102cm)
仕上げ: 銀消粉(内)、黒漆(外)
6,300円

磁器エスプレッソカップの深い欠けと割れ
(欠け1.5cm×1.3cm大、割れ合計23cm)
仕上げ:色漆(濃緑)
6,500円

磁器煮物鉢割れ、ひび
(割れひび長さ合計34cm)
仕上げ:黒漆に金で装飾
7,500円